映画レビュー『スペース・ブッダ -宇宙経典 vs 宇宙大将軍-』について
映画レビューサイト The Celluloid Insanity より引用
「スペース・ブッダ -宇宙経典 vs 宇宙大将軍-」について
あらすじ:
未来の銀河系では、宇宙中の文明が平和に共存するため、ある古代経典に従って統治されていた。その経典の名は「宇宙経典」。これにより銀河に平和が訪れていたが、突如、銀河に古代の邪悪な魂が蘇る。それはかつて地球で乱を巻き起こした悪名高き侯景、通称「宇宙大将軍」。彼は壮絶な悪の力で銀河を支配するため、宇宙経典を破壊しようと企む。
ストーリーの展開:
映画は、銀河のどこかにある「聖なる光の寺院」での静寂から始まる。僧侶たちが瞑想する中、突如、宇宙大将軍・侯景が現れる。豪華なロボットアーマーを纏った侯景は、「宇宙を俺のための楽園にするのだ!」と悪役顔負けの台詞を吐き、光の寺院を破壊する。そして銀河の平和を脅かすため、宇宙経典の要所を一つずつ破壊し始める。
一方、宇宙経典を守るため、「スペース・ブッダ」と名乗る謎の男が立ち上がる。彼はブッダの化身とされ、光速の瞑想技術と精神力で、宇宙中の平和を保つために生きる。だが、その姿は異様にマッチョで、宇宙服も不自然なほどキラキラしている。スペース・ブッダは、宇宙経典を護るための古代武術とともに、時折“悟りの名言”を叫びつつ侯景に立ち向かう。
クライマックス:
クライマックスでは、侯景とスペース・ブッダが銀河系最大のブラックホール付近で最終決戦に突入。侯景はロボットアーマーの腕を千手観音のごとく分離し、スペース・ブッダに襲い掛かるが、スペース・ブッダは「心の平安こそが真の勝利」と唱えながらこれをかわす。壮大な戦いの末、二人はとうとう最終形態へ。侯景は悪魔的な巨大戦艦と化し、スペース・ブッダは全身が輝きだし、禅のエネルギーを解き放つ。
結末:
宇宙中に「悟り」を発信したスペース・ブッダの一撃で侯景は最終的に打ち負かされるが、光に包まれたラストシーンで、侯景が「悟りってなんだ…?」と呟きつつ消え去る。
背景と評価:
真剣に演じられた滑稽な設定が話題となり、興行的には失敗したが、一部のファンには“迷作”としてカルト的な人気を博し、グッズや台詞を真面目に集めるファン層も生まれた。